フライス盤 Wabeco FS-1200の購入

11200
フライス盤を入れ替えました。今まで使っていたのは寿貿易のFM-100。現在この機種は廃盤になっりwebカタログからも姿を消しています。私はこの機種を10年近く前に購入し最初はフライス盤として、次にCNCフライス盤に改造。その後、別にCNCフライス盤を購入したのでノーマルに戻して、ボール盤のように使ってました。加工精度の要求も厳しくなり色々と不満も出てきたので買い換える事にしました。

購入にあたり以下の機種を検討しました。全て寿貿易で取り扱っている機種です。
検討した機種は

  • Shop-Ace M-18
  • Shop-Ace M28LA
  • Shop-Ace M-45
  • MECANIX M-0(V)12
  • FM-120E

その他にも中古で長谷川とか牧野とかも検討しました。
設置場所が木造の2Fなので重い機種はダメ。M28LAやM-45はその段階で候補から外れます。長谷川や牧野も候補から無くなりました。M-45は主軸の音がうるさいのも気になりました。
残ったのは

  • Shop-Ace M-18
  • MECANIX M-0(V)12
  • FM-120E

この中でFM-120Eは重量、サイズ的には丁度よい感じです。ホビーユーザーでも使っている人が多い機種です。しかし触ってみた感じ各部の作りがキチッとしていない感じがあります。固定ネジとか回して「ここで止まる」という感じが無く、グズグズっとした感じがあります。これは使いたく無いなと候補から消え去りました。
残るは

  • Shop-Ace M-18
  • MECANIX M-0(V)12

この2つ。

寿貿易のショールームに見にいきました。
Shop-Ace M-18が良いなと思ったのですが、私の用途では芯出し顕微鏡を使い位置を決めた場所に正確に穴をあけたりします。その時にドリルと芯出し顕微鏡は工作物の距離が違います。芯出し顕微鏡でXYの位置を決め、Z軸を下げるという作業が必要になります。M-18はその作業ができないんです。Z軸が丸型なのでヘッドを上下に動かす時にXYが動いてしまいます。そこでこれも没。
残ったのは

  • MECANIX M-0(V)12

この機種は小型ですが値段だけはなぜか飛び抜けて高く70万円~100万円となってます。さらに主軸がMT2。使いやすさから言うとMT3が欲しいところ。確認したところMT3に変更も出来るとの事、ただ交換費用が10万円かかります。
さすがに高すぎます。買った人の評判を知りたいと色々とこの機種についてググりました。そしたら、たまたまFS-1200という機種を見つけました。調べたらドイツのWabecoという会社の製品。
https://www.wabeco-remscheid.de
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寿貿易ではこの商品を輸入して機種をM-0(V)12として販売しているということがわかりました。
なぜドイツ製をそのまま売らないのか謎。Wabecoのサイトでは直接販売もしています。本体が€2,854.81。だいたい32万円。
MT3への変更が€199。日本円で23,000円。
これはドイツから買うしか無い!ということでwabecのサイトで海外に配送してくれるか調べました。しかし残念ながらEU以外には送ってくれないようです。そこで、さらに調べました。アメリカとかで配送してくれる業者があるのでは?とさらにググったところ見つけました!イギリスのプロマシーンツールという会社が日本への配送もしてくれます。サポート面での不安もありますが取り扱い説明書に部品の型番とかもでているので、いざとなれば部品を取り寄せて自分で修理できるだろうとの考えです。工作機械なんてそんなモノ。保守契約まで結んで出張修理までできるのであれば別ですが、修理やメンテナンスは自分でするもの。改造も自分でするもの。
http://www.emcomachinetools.co.uk
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FS-1200本体が£2,140.00
MT3への変更が£350.00
MT3の引きネジが£23.00
送料が£60.00
合計:£2,573.00
だいたい36万円。

ただ、いきなり海外の知らないところでこの金額を前払いするのは怖いので確認のためにメールを出してみました。日本まで送ってくれるのか?MT3に変更をしてくれるのか?とか聞いてみました。メールの返信がすぐにくればまともな業者だろうと。で翌日に返信が来ました。ちょうどイギリスポンドが下落したタイミングだったのですぐに注文しました。注文したのが2016/6/28。支払いはPayPal。PayPalのレートはカード会社より高めで、ちょっと損をした感じもありましたが、安全な取引のための費用ということにします。カード支払いで36万円。

発注後、プロマシーンツールから確認メールが来ました。
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このメールの後に何も連絡がなくサイト上でもFS-1200がPre Orderになってました。(在庫切れ?)ちょっと不安になり7月中旬にメールで問い合わせしてみました。「大丈夫あなたの分は出荷準備してますよ」的なメールがきました。

2016/7/21に出荷準備ができました的なメール。
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2016/7/26にFedexで送るよ、追跡番号はこちら、というメール。
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Fedexでの追跡はこんな感じ。これは配達が完了した時の追跡。
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日本に入ったのは2016/7/31。
2016/8/1にFedexから電話。関税処理の問い合わせ、用途が何か聞かれたので個人で使うホビー用と答えたら消費税分だけと言われました。支払い方法がいくつか選べましたが電話でのカード支払いを選択。電話口でカード番号を伝え手続き完了。
そのあとは国内の配送業者に引き渡されました。ネットで調べるとFedexの国内配送業者は西濃運輸ということになってます。Fedexの追跡番号をそのまま入力して調べられると書いている人が多かったのですが西濃運輸のサイトでFedexの追跡番号を入れてもエラーになります。Fedexの追跡番号は12桁。西濃運輸は10桁。どうも何かがおかしいということでさらに調べました。どうやらFedexの国内配送業者はセイノースーパーエクスプレスという業者という事がわかりました。セイノースーパーエクスプレスは旧西武運輸。西濃運輸が買い取った会社らしいです。買い取った後もシステムは別らしく統合されてません。
そこでセイノースーパーエクスプレスのサイトhttp://www.seino.co.jp/ssx/でFedexの追跡番号を入れてみました。
ちゃんと出てきました。
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自宅への配達は8/2。日本に入った翌日に配送されました。速い!
配送はトラックでパワーゲートで路上まで降ろしてもらえました。

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側溝のコンクリートのフタの段差を越えた駐車場に降ろしてもらえますか?とお願いしましたが、その段差は超えられずに路上に木箱を降ろして配達完了。
IMG_7667そこで木箱をバラして中身を取り出します。
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次はこれを2階の部屋まで運ぶ必要があります。軽いフライス盤といっても重量は70キロ。一人で持ち上げるのは無理です。そこで単管パイプとチェーンブロックを使った簡易クレーンで持ち上げ、段差を越えていきます。
IMG_7670単管パイプは2m、長い距離を一気に移動は出来ないので少しずつ移動していきます。パイプトロリーチェーンブロックを使い移動します。
IMG_7671下げる場所はマニュアルを見て確認してあります。ヘッドを一番上まで上げてヘッドにスリングをかけて釣り上げます。
廊下はコロを使って移動。
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階段は一段づつ上げて行きます。
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階段では段差に合わせた木のブロックを作って途中に降ろせるようにしています。この木のブロックはMDF合板を木工用ボンドで貼り合わせただけ。縦方向にしか力がかからないのでこれぐらいでも十分使えます。

踊り場まで到着
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2Fまで到着。
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この後、部屋まで移動して設置台に乗っけます。設置台は40mm角のアルミフレームで作成してキャスターを付けます。そこに乗せてしまえば部屋の中での移動は楽になります。