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CNCフライス盤 静穏化と振動対策

自作CNCフライス盤、各部の調整は続いてますが、振動対策を行います。ステッピングモータでテーブルを動かしただけで振動が床に伝わっています。これをなんとかする必要があります。現在の状態は防音ボックスの下には10mm厚のゴムを敷いています。防音ボックスとフライス盤の間には3mm厚のゴムを入れていますが、これが何の効果もないようです。
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X軸とY軸の直交

ちょっと週末は大阪、兵庫、徳島、東京と出かけており作業が進んでません。少しずつ進めないとヤバいです。連休中にNCフライスを稼働させたいです。。。
というわけでテーブルの水平をチェックします。テーブルを縦方向に動かしてチェックします。横方向は溝があるしテーブルに使っているアルミ材がかまぼこ型に湾曲して平面が出てないので、この方法では測定できません。
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テーブルの水平チェック

自作CNCフライス盤、形は出来て、ソフトウェアの設定も完了しました。ここから微調整に入ります。調整項目は、ベッドの水平度、X軸とY軸の直行、Z軸の垂直、スピンドルの垂直、といった項目になります。まずはベッドの水平をチェックします。最初はSS400の両面ロータリー研磨の板を使って水平をチェックしようと考えてましたが、意外にこの板が水平でない様子です。板の向きを変えると測定値がまったく変わってしまいます。そこで、定盤をベッドに載せて測定することにしました。ベッドに載せた定盤 続きを読む

スピンドルの取り付け

いよいよスピンドルを取付けます。スピンドルはTeknomotorというブランドの330W、最高回転速度18,000rpmのモータです。スピンドルとモータが一体になっており使いやすいかな〜という気軽な理由で選択しました。購入はキデッジから購入しました。現在は取扱が無いようです。
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自作CNC組み立て動画

こちらの記事ではまだ組立工程の全てを紹介していませんが、ステッピングモータをコントローラ基板につないで各軸の動作テストまでの動画を作成しました。YouTubeにアップしましたので、よろしければご覧下さい。2分46秒でフレームの組立からステッピングモータの動作テストまでを見れます。20倍速です。

自作CNCの設計

順序が逆になりますが今回製作しているCNCフライスの設計方針と方法を紹介したいと思います。CNCは4年前に寿貿易のFM100というフライス盤をCNCに改造した事が始まりでした。このCNCではZ軸のバックラッシュが大きすぎてかなり不満のある物でしたが、それなりに活躍しました。現在このフライス盤はCNC用のステッピングモータを取り外して普通のフライス盤、ボール盤として活躍しています。次にオリジナルマインドのCOBRAを購入しました。これは2年間使いました。かなり酷使しました。MDF、アクリル、アルミ、真鍮の切削が中心でしたが、SS400の切削に手を出した所でこの機種の限界が見えて来ました。1つはボールネジを組み込めない。もう一つはスピンドルのパワー不足です。小さい加工に手を出したいと思い始め精度を上げる必要が出て来ました。そのためにはボールネジです。Y軸はなんとか工夫すればボールネジを入れられそうでしたが、X軸、Z軸にボールネジを入れる隙間がありません。ナットが大きいため入りそうにありません。もう1つのスピンドルのパワー不足はSS400にドリルで穴あけをする時に問題になってきました。というわけでCOBRAのパワーアップは諦め、新規にゼロから作成する事にしました。
Rhinoceros
設計はRhinocerosで行いました。最初はRhinocerosの練習のつもりではじめたのですがやっているうちにかなり本気になって来て作る事になってました。
既存のフライス盤を購入してCNCに改造する事も考えましたが、搬入を考えてやめました。私は1人で製作をしているので搬入の絶対条件が「1人で運べる」という事です。ある程度の剛性のあるフライス盤を購入しようとすると重量は100kgを超えます。それを1人で搬入するには無理があります。完全自作であれば設置場所で組み立ててられます。これは大きなアドバンテージです。ということでCNCフライス盤の完全自作を決断しました。
今回スピンドル部分はモータとスピンドルが一体になった完成品を使っています。スピンドルまで自作するにはハードルが高かったので既製品を手に入れて済ませました。イタリア製のモーター一体型スピンドルでキデッジというネットショップで購入しました(今は取扱が無いようです)。
ボールネジは「NSKが良いよ」と時計士の浅岡肇さんからTwitterでアドバイスを頂き、NSKに決定。購入先は地元の部品屋さんに依頼しました。NSKのwebページで取扱店のリストから近所のお店を探して電話して、営業担当の方に連絡を取り見積もりを出してもらいました。c3級のボールネジを3本発注しましたが、「個人の方でこの発注は初めてです」と言われました。
そんなこんなで部品はそろっていきました。リニアガイドはオリジナルマインドで取り扱っているCPC製を使っています。Z軸だけNB製です。オリジナルマインドさんでは現在はCPC製のリニアガイドは取り扱って無いようです。
ボールネジ、リニアガイド、スピンドルが揃ったところで設計にかかりました。門型、コラム型と検討しました。私の使い方ではたまに大きな切削をすることもあるのでストロークはX軸、Y軸方向に300mm程度、Z軸のストロークは50mmもあれば十分。設置面積は奥行き1m、幅も1m弱。ということでCOBRAと同じ門型にしました。
フライスのフレームになる部分は全てSS400。重量の点からアルミにしたほうがステッピングモータの負担を軽くできるかとも思いましたが、今回は剛性と重量を優先して全てSS400にしました。SS400は自分では加工できないので外注で作成してもらいました。この業者選びも4社に見積もり依頼を出して、さらに値下げ交渉をして決定しました。結局、ボールネジを購入した所を通して発注しました。
設計段階で確定した部品は以下の通りです。
NB製リニアガイド SEB15AUU2-190 2本
CPC製リニアガイド HR15FNB-520 4本
NSKボールネジ USS1005N1D0221 1本
NSKボールネジ USS1005N1D0521 2本
NSKサポートユニット NSK WBK08-01B 3個
NSKサポートユニットNSK WBK08S-01B 3個
高速スピンドルモーター330W-18000rpm 1個

この部品に合わせて門型のCNCフライス盤の設計を開始し、全体の構造は次の図のようになりました。
組立図全体

各部の組立図は次の通りX軸組立図 Y軸組立図 Z軸組立図
手書きでネジの寸法が書いてあります。分かりにくいところもあるかと思いますが、こんな感じ。